タキカワカイギュウ発見30周年
タキカワカイギュウ化石標本
滝川市の空知川河床にてタキカワカイギュウの全身骨格化石(北海道天然記念物)が発見されてから30年を記念して「タキカワカイギュウ発見30年記念 2010年太古への旅・海牛大化石展(2010/7/24-9/5)」が開催されました.この企画展では5年ぶりに公開されたタキカワカイギュウ全身骨格化石が展示されています.
タキカワカイギュウは,カイギュウの中でも寒冷な気候に適応したヒドロタマリス類に属します.約500万年前,滝川市周辺が寒流の流れる海域だった頃にタキカワカイギュウは海藻を食べて暮らしていた考えられています.体長は約8mに達します.
カイギュウの先祖は5300万年前頃に出現し,2000万年前頃に世界中で爆発的に繁栄しました.その一部が約1000万年前頃に日本にやってきて,ヤマガタダイカイギュウ,アイズタカサトカイギュウ,ショサンベツカイギュウ,ヌマタカイギュウ,サッポロカイギュウなどへと独自に進化を遂げました.
既存の指定など
北海道天然記念物(1984年)
所在地
滝川市 新町2丁目5-30
リンク
参考文献
滝川市美術自然史館(2010)タキカワカイギュウ発見30年記念 海牛図鑑.49p.
北海道開発庁(1957)5万分の1地質図幅「滝川(旭川-52)」および同説明書.43p.
古沢 仁(1984)空知川河床の下部鮮新統より海牛類(幼体)の肋骨を発見.地質雑,90,345-347.
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