根室層群の海食による奇岩
浜中町の窓岩・立岩・涙岬
厚岸道立自然公園には,根室層群霧多布層(上部白亜紀の礫岩・砂岩・黒色頁岩)から成る標高 60 〜 80 m の段丘性台地が海と接している地域があり,ここには主に海食によってできた奇岩が点在している.
それらのうち,窓岩は,現在は窓がひとつのアーチ型の岩礁であるが,平成 6 年の北海道東方沖地震の以前はふたつの窓がある眼鏡のような形であり,海食とともに地震によって崩壊した地形として知られている.また,立岩と涙岬は,それぞれ嵐によって難破した若者と,それを悲しむ娘の姿に例えられている.
これらの他にも,厚岸道立自然公園には,嶮暮帰島や厚岸小島など,何れも根室層群の海食によってできた独特の景観が見られる.
既存の指定など
厚岸道立自然公園
所在地
浜中町 藻散布
浜中町 火散布
参考文献
辻井達一・藤田郁男・小川 厳,1982,北海道自然ガイド.北海道新聞社,p195-206.
長尾捨一・石山昭三・吉田三郎,1966,5 万分の 1 地質図幅「霧多布」 ( 釧路 – 第 38 号 ) および同説明書,北海道開発庁.