円頂丘溶岩の密集地帯
屈斜路カルデラの円頂丘溶岩群
屈斜路カルデラの外輪山に囲まれた地域では,円頂丘溶岩がつくる特異的な景観が見られる.例えば,和琴半島として知られているオヤコツ山円頂丘溶岩は,円頂丘溶岩の小島と湖岸が砂州で繋がった半島状の地形である.屈斜路湖中島も円頂丘溶岩であり,これらは屈斜路カルデラの中では更新世末期の比較的古い時期に生じている.
湖の南東には,オプタテシュケ山円頂丘溶岩・丸山円頂丘溶岩・ヌプリオンド山円頂丘溶岩がある.これらの新期アトサヌプリ火山群㈵に属する円頂丘溶岩は,完新世初期に生じており,カルデラ内の小丘が点在する独特の景観をつくっている.最も新しい時期に生じたのが,現在も噴気活動があるアトサヌプリ山(硫黄山)とそれに隣接する新期アトサヌプリ火山群㈼に属する円頂丘溶岩である.
既存の指定など
阿寒国立公園(1934年12月4日指定)
所在地
弟子屈町
参考文献
勝井義雄,1962,5 万分の 1 地質図幅「屈斜路湖」 ( 網走 – 第 60 号 ) および同説明書.北海道開発庁.
辻井達一・藤田郁男・小川 厳,1982,北海道自然ガイド.北海道新聞社.