奥尻島屏風立岩の“石英ひん岩”
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花こう閃緑岩に分岐して貫入

奥尻島屏風立岩の“石英ひん岩”

神威トンネル北坑口の石英ひん岩:黒色塊状で硬質の岩である.トンネル右脇の褐色の部分は花こう閃緑岩である.【写真: 石井正之】
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石英ひん岩と花こう閃緑岩の接触部:左側の黒色で柱状節理の発達しているのが石英ひん岩で,右側の赤褐色の部分が変質を受けた花こう閃緑岩である.右手の岩峰は分岐した石英ひん岩である.【写真: 石井正之】
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分岐した石英ひん岩:岩峰部分は水平の細かい柱状節理が見られる.分岐した石英ひん岩脈である.【写真: 石井正之】
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【写真: 】
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奥尻島西海岸北部の神威トンネル北出口付近で石英ひん岩が花こう閃緑岩に貫入している様子を見ることができる.赤褐色の花こう閃緑岩に接して暗灰色の石英ひん岩がある.石英ひん岩は柱状節理が発達していて,ここでは斜長石の斑晶が目立つ.貫入した時代は青苗川層群(2,300万年前〜2,000万年前;前期中新世)の堆積時とされている.

奥尻の東海岸の赤石付近には“輝石ひん岩”が,花こう閃緑岩あるいは烏頭川層(ぶしがわそう:フィッショントラック年代=約3,200万年前〜2,900万年年前;前期漸新世)に貫入している.

【執筆者:石井正之・嶋岡 博】

所在地

奥尻町 湯浜

参考文献

日本地質学会編(2010)日本地方地質誌1 北海道地方.朝倉書店,179-180.
秦 光男・瀬川秀良・矢島淳吉(1982)地域地質研究報告 5万分の1図幅「奥尻島北部および南部地域の地質」.地質調査所,54-55.