巨大津波堆積物を含む露頭
森町鷲ノ木の津波堆積物
国道5号の湯の崎トンネルの函館側坑口の直ぐ近くに南に入る小さな道がある.この道を海岸までたどると突き当たりに榎本武揚上陸地点の看板がある.この左手の海岸に津波堆積物の露頭がある.
最上部に黄白色の1640年駒ヶ岳降下軽石堆積物(Ko-d)があり,その直下にこの時の山体崩壊で発生した津波堆積物の円礫層がある.
なお,平川(2012)は,ここで3500年間に6層の津波堆積物を識別している.
所在地
森町 鷲ノ木町湯ノ崎
参考文献
遠藤邦彦・藤井 亨,1996,北海道南部鷲の木における渡島駒ヶ岳1640年噴火の津波堆積物.第四紀露頭集−日本のテフラ,131p.
勝井義雄・鈴木健夫・曽屋龍典・吉久泰樹,1989,北海道駒ヶ岳火山地質図.地質調査所.嵯峨山 積,1986,5万分の1地質図幅及び説明書「駒ヶ岳」.北海道立地下資源調査所.
平川一臣,2012,千島海溝・日本海溝の超巨大津波履歴とその意味:仮説的検討.科学,Vol.82,No.2,172-181.
柳井清治・鴈沢好博・古森康晴,1992,最終氷期末期に噴出した濁川テフラの層序と分布.地質雑,98(2),125−136.