海岸に拡がる青灰色の断崖と地すべり
小樽市 山中海岸の変質安山岩
旧国道5号のオタモイの信号を北に曲がってまっすぐ行くと,道はだんだん狭くなり出羽三山神社に着く.神社手前の空き地に車を止めて山道を下っていくと山中海岸に着く.この海岸に変質安山岩の露頭が連続している.下赤岩山北斜面と同じ新第三紀中新世の赤岩層である.
この付近では,下赤岩山と違って珪化岩が少なく,変質安山岩と粘土化変質帯が発達している.
出羽三山神社から海岸へ降りる道は,地すべりのほぼ中央を通っている.また,海岸の東側の斜面は,より規模の大きな地すべりの末端である.これらの地すべりは粘土化変質帯で発生していると考えられる.
既存の指定など
ニセコ積丹小樽海岸国定公園(1963年指定)
所在地
小樽市 赤岩
参考文献
北海道立地下資源調査所,1997,小樽市の地質環境.小樽市.
松枝大治・由比俊三・赤松和夫,1994,西南北海道小樽市赤岩の酸性変質帯と金鉱化作用.地質ニュース,480号,44−53.