北海道でもっとも活動的な火山
有珠山のカルデラと溶岩ドーム
有珠山は洞爺カルデラの南の壁に形成された成層火山で,山頂には直径2kmのカルデラとその中に貫入した溶岩ドームがある.その活動は1万年前頃から開始されたと考えられている.歴史時代の活動は1663(寛文3)年から始まって,2000年まで9回の噴火が記録されている.
有珠山ロープウェイの有珠山頂駅の前に聳えるのが大有珠で,1853(嘉永6)年に形成されたものである.1977ー1978年の噴火では,この溶岩ドームは北東に傾いて崩落が発生した.大有珠の南西にはオガリ山(1822年噴火),西には有珠新山(1977ー1978年噴火),小有珠(1769年噴火)と溶岩ドームが並んでいる.
有珠新山の南東の火口原にある銀沼火口は,1977ー1978年の噴火で形成された.また,外輪山の南側の壁には今も噴気を上げている場所がある.
既存の指定など
支笏洞爺国立公園
洞爺湖有珠山ジオパーク
所在地
壮瞥町
洞爺湖町
参考文献
宇井忠英・安藤 忍(2011)洞爺湖有珠山ジオパークガイド04 外輪山遊歩道を歩く.
日本地質学会編(2010)日本地方地質誌 1 北海道地方.303ー306.朝倉書店