白色火山灰を含む浅海性堆積物
当別町獅子内の砂岩層
当別町獅子内の工業団地用に造成された切土のり面に当別層(後期中新世ー中期鮮新世)が露出している.この切土のり面は南西を向いていて,地層は向かって右から左に約20°で傾斜している.崖の右側はシルト岩主体であるが左側ではシルト質砂岩となり上方に向かって粗粒となっている.この切土斜面の500mほど東に俊別背斜がある.
崖の中央付近に白色の凝灰岩の層がある.この付近での層厚は約50cmである.また,切土のり面の左側には10cmほどの凝灰岩を基底とした層内褶曲が見られる.
切土のり面の上部には礫層を基底とし砂層が主体の段丘堆積物(石狩高岡層:13万年前ー8万年前)が載っている.この段丘堆積物の中央からやや上部に洞爺火山灰(約10万年前)が見られる.
所在地
当別町 獅子内
参考文献
岡 孝雄(1992)石狩丘陵の上部新生界.地下資源調査所報告,第63号,109ー135.
宮坂省吾ほか(2010)札幌の自然を歩く【第3版】道央地域の地質あんない.58ー61.