スランプ構造のオンパレード
恵茶人東方の根室層群スランプ層
浜中町恵茶人(えさしと)の恵茶人沼の東で海岸に下り東を見ると,海岸段丘の下に低い露頭が続いている(写真1).露出しているのは,根室層群厚岸層である(君波,1999).この場所の厚岸層は,そのほぼ全層がスランプ層で占められている(写真2).褶曲・ブロック化など,スランプ構造のオンパレードであり,印象的である.写真3は,砂泥互層の褶曲したスランプブロックである.
K-P(白亜紀-古第三紀)境界をその中に含むと言われている厚岸層にこれだけスランプ層が卓越する理由は明らかではないが,恐竜絶滅を引き起こした地球外天体衝突に関係があるのでは?というジョークも紹介されている(Okada et al., 1987).
所在地
浜中町 恵茶人
参考文献
君波和雄,1999,浜中海岸<古千島海溝に面した陸と海>.道東の自然を歩く,56-65,北海道大学出版会.
Okada, H., Yamada, M., Matsuoka, H., Murota, T. and Isobe, T., 1987, Calcareous nannofossils and biostratigraphy of the Upper Cretaceous and Lower Paleogene Nemuro Group, eastern Hokkaido, Japan. Jour. Geol. Soc. Japan, 93, 329-48.
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