リゾートに隠れた名瀑
キロロ 黄金岩の滝
小樽市朝里と倶知安市街をつなぐ国道393号から,キロロリゾート(赤井川村常盤)に向かう道路左手に成層構造をした堆積岩,積丹層群余市川層の大きな崖がみえる.この崖の手前はストリームパークとよばれる公園として整備されているので遠目ではあるがゆっくり観察してみよう.なお崖の左手には本流へ流れ込む支流は,条件が整うと夕日を受けて金色に輝くことがあり「黄金岩の滝」とよばれる.ただし余市川が増水している場合は決して近づかないように.
積丹層群余市川層は積丹半島の基盤となる中新世の大規模な海底火山活動の噴出物のうち二次堆積(Epiclastic)した凝灰質砂岩〜泥岩層である.灰黄~灰褐色砂岩と相対的に暗色を示す灰黒色砂岩が繰り返し累重している.また露頭の上流側では,断層を観察することができる.断層面に対して上盤(左手側)が下にずれ落ちているように見えることから正断層と判断できる.
所在地
赤井川村 常盤(キロロ)
リンク
参考文献
太田 良平・上村 不二雄・大沢 穠(1954)5万分の1地質図幅「仁木(札幌-19)」および同説明書.北海道開発庁,65p
横山 光・八幡 正弘・岡村 聡・西戸 裕嗣(2003)西南北海道,赤井川カルデラの火山層序とカルデラ形成史.岩石鉱物科学,32,80-95.
関連するジオサイト