蛇紋岩メランジュ中の巨大ブロック
夕張岳山頂の高圧変成岩
夕張岳山頂と南北に延びる尾根は蛇紋岩メランジュ中に取り込まれた巨大なブロックである.その規模は最大幅700m,南北方向の延長2,700m である.
このメランジュ中には,変成作用を受けた泥質岩・珪質岩・砂質岩・塩基性岩が分布している.メランジュの基質を構成する蛇紋岩は軟質で浸食作用によってなだらかな地形を形成するのに対し,ブロックは硬質で海中の島のようにメランジュ中に点在している.
これらのブロックの中でも最大規模のものが夕張岳山頂を構成するもので,塩基性片岩・ハイアロクラスタイト・枕状溶岩を主体とし,黒色頁岩・火山性泥岩を伴っている.
既存の指定など
夕張岳の高山植物群落及び蛇紋岩メランジュ帯(国指定天然記念物:1996年6月指定)
富良野芦別道立自然公園
所在地
夕張市 夕張岳
参考文献
Nakagawa,M.,Toda,H.(1987)Geology and petorology of Yubari-dake serpentinite melange in the Kamuikotan Tectonic Belt,Central Hokkaido,Japan.Jour.Geol.Soc.Japan,93,733-748.
地質調査総合センター,20万分の1シームレス地質図 北海道地域(グーグルマップ版).<http://www.gsj.jp/HomePageJP.html>
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