白砂が奏でる音
室蘭イタンキ浜の鳴き砂
説明:国道36号室蘭街道の東町3丁目信号を海の方へ曲がるとイタンキ浜に出る。北のイタンキ岬とみゆき町の白い崖の間に広がる浜が,イタンキ浜で鳴き砂の浜として有名である。鳴き砂というのは,石英粒を多く含む砂の粒子が,急激に動くことによって音を出す現象である。北海道では,小清水海岸,イタンキ浜,静狩海岸の三ヶ所が知られている。
イタンキ浜の砂は,“六角錐柱” の底面を貼り合わせたような形をした高温石英結晶体を約7%含んでいるとされている。なるべく白くて乾いた砂を蹴るようにして歩くと音が出やすい。
なお,「イタンキ」という地名の由来は,「お椀」という意味で,これにまつわる話が伝えられている。しかし,鷲別岬とイタンキ岬に囲まれた浜がお椀のように丸くなっていることに与ライするのではと言うのが山田(2000)の説である。山田によれば,イタンキ浜は鷲別岬とイタンキ岬(鯨岩)の間のポロ・イタンキ(大きなお椀)とイタンキ岬から南のポン・イタンキ(小さなお椀:現在のイタンキ浜)があったという。
既存の指定など
日本の渚100選
「ムラの宝物」
所在地
室蘭市 東町3丁目
リンク
参考文献
小山内 熙,酒匂純俊,1953,5万分の1地質図幅および説明書「室蘭」.
室蘭市のウェブサイト:http://www.city.muroran.lg.jp/main/org6400/narisuna.html
山田秀三,2000,北海道の地名−アイヌ語地名の研究 別巻,草風館,398p.
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