激しい噴気・熱水活動が続く
登別温泉の大湯沼と日和山
大湯沼と日和山は,クッタラカルデラの西にある火口と溶岩ドームで,後カルデラ火山として約1万年前以降に活動をはじめた。
大湯沼は、周囲1km,深さ22mで,沼の表面温度は40〜50℃であるが,深いところでは約110℃と高温である。
大湯沼の北西にある標高377mの山が日和山で,その南東斜面から激しい音を立てて噴気が発生している。倶多楽湖に向かう観光道路の途中から噴気の様子と音を体感できる。日和山の表面はデイサイトマグマの貫入時に持ち上げられた基盤の安山岩や泥岩で覆われている。頂上付近の噴気孔周辺にはデイサイトが露出している。最新の活動は大湯沼や裏地獄火口などと同じ約200年前とされている。
既存の指定など
支笏洞爺国立公園(1949年5月16日指定)
所在地
登別市 登別温泉町
参考文献
佐々木央岳他(2005)北海道南西部登別火山,日和山潜在ドームの形成史.日本火山学会講演予稿集.110,P10.
福富孝治他(1968)登別温泉大湯沼の水収支および熱収支.北海道大学地球物理学研究報告,19,1−19.
北海道立地下資源調査所(1953)5万分の1地質図幅「登別温泉(札幌-61)」および同説明書.84p.
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