洞爺湖は約10万年前にできたカルデラである.有珠山は約2万年前に洞爺カルデラの南に誕生した火山で現在も活発に活動している.
洞爺湖有珠山ジオパークは,2009年8月に島原半島ジオパークとともに日本最初の世界ジオパークとして登録された.洞爺湖有珠山ジオパークのジオサイトは,洞爺湖と有珠山周辺だけでなく伊達市大滝区の三階滝,豊浦町の礼文華海岸,伊達市北黄金貝塚などを含む.
ここでは,有珠山を中心に,いくつかのジオサイトを紹介する.2000(平成12)年3月の有珠山噴火は記憶に新しいところであるが,1977(昭和52)年から1978(昭和53年)年にかけての噴火,1943(昭和18)年から1945(昭和45)年にかけての昭和新山の誕生,1910(明治43)年の噴火(明治新山)なども記録され,現地でその活動の跡を見ることができる.
さらに,約7,000年前~8,000年前に有珠山の山頂が崩れて噴火湾に岩屑なだれが流下した.この善光寺岩屑なだれの跡も見ることができる.
洞爺湖有珠山ジオパークのホームページや5分冊まで発行されている「洞爺湖有珠山ジオパークガイド」,「有珠山ガイドブック 第2版」を片手にジオサイト巡りをすれば火山についての豊富な知識を得ることができる.