オンネアンズ沢層の凝灰岩
鹿の子沢の奥にそびえる絶壁
鹿の子沢上流には「雲突岩(高さ約60m)」に代表される巨大な絶壁がそびえている.一見すると層雲峡でみられるような溶結凝灰岩である.しかしよくみると弱い縞模様「ラミナ」が一面にみえる.これらは水流により運搬された軽石やスコリア粒子,細粒火山灰が堆積したものと推測される.これらは堅牢な岩石に見えるが,「こうもり岩」や「忍び岩」などは崩落した大きなブロックであろう.
遊歩道を登り,「屏風岩」から「不動岩」付近では露頭表面の層状構造がはっきりしてくる.粗粒のスコリア粒が多い部分が突出し,相対的に細粒部がへこんでいる.この地層はスコリアの粒径が揃っていることから,降下スコリア堆積物の可能性がある.
既存の指定など
「三本桂」森の巨人たち百選(林野庁2000)
所在地
置戸町 常元
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参考文献
長谷川 潔,渡辺 順 (1964) 5万分の1地質図幅「常元(網走-56)」および同説明書. 北海道開発庁, 28p.
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