1892(明治25)年以来の歴史を誇る
札幌軟石の採掘現場
札幌軟石は支笏火砕流堆積物の固結した部分を採掘している.
現在も札幌軟石を採掘している唯一の現場が,この辻石材工業株式会社の採掘現場である.採掘現場は南と西を札幌軟石の直立した壁に囲まれている.最上部は軽石を含んだ固結していない火砕流堆積物で,漸移部を経て札幌軟石として利用できる固結した火砕流堆積物になる.
札幌軟石は1874(明治7)年に石山陸橋付近で採掘が始まった.現在の藻南公園や石山緑地である.1876(明治9)年に石山と札幌の間に馬車道が完成し、馬車や馬そりで石材を運搬した.現在の石山通に相当する.札幌や小樽で建物の建築材料として使われてきた.
なお,辻石材工業株式会社のHP に札幌軟石の採掘・加工についての詳しい写真が載っている.
所在地
札幌市 南区常盤
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参考文献
藤田郁男(1996)札幌軟石とピナトゥボの噴火.さっぽろ文庫77 地形と地質,153-156.札幌市教育委員会編.
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