石狩低地東縁断層帯
馬追断層・嶮淵断層による段丘面の波状変形
石狩低地東縁断層帯は岩見沢から栗沢,長沼,千歳,早来にいたる延長約66kmの活断層帯です.この断層帯の地下の地震を起こす部分(起震断層)は東傾斜の逆断層と考えられていますが,それ自体は地表に現れてはいません.地表面には,地下の起震断層が西へ動くのに伴って,東に乗り上げるような動きが発生してできた断層地形が見られます.
断層帯の南部にはこのような南北に伸びる数列の断層地形が分布しています.最も西側にあると推定されている断層は地表で見ただけではよくわかりませんが,嶮淵断層や馬追断層の断層地形は明瞭です.この断層地形は段丘面が隆起して緩やかに西に傾くと共に,その東側には急崖(断層崖・撓曲崖)ができるのが特徴です.地表近くには軽石や火山灰が厚く堆積しているために全体として滑らかな波状の変動地形になっています.
所在地
安平町 富岡北部
千歳市 駒里
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参考文献
北海道,2001,石狩低地東縁断層帯 活断層図とその解説,北海道活断層図No3,北海道立地質研究所,157p.
活断層研究会編,1991,新版日本の活断層-分布図と資料.東京大学出版会,437p.
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