蝦夷層群中の砂岩脈群とスランプ体
砂岩脈は.北海道の代表的な白亜系の地層,蝦夷層群の中にも普通に含まれている.白金川に分布する蝦夷層群は中部層準に相当し,滝の沢層と呼ばれている(本山ほか,1991).主に黒色~暗灰色泥岩と砂岩の互層からなる.滝の沢層の中にはさまざまな形状の砂岩脈が頻繁に観察される.もっとも一般的なものは平板状の単純な形の砂岩脈である(写真1).
白金川入り口付近では,滝の沢層中にやや規模の大きなスランプ体が挟在し(写真2),その近辺の層準に砂岩脈の密集したものが見出される(写真3).スランプ体と砂岩脈の形成にはメカニズム的な関連があると推察されるが,詳しい研究は行われていない.
所在地
夕張市 白金川下流部
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参考文献
本山 功・藤原 治・海保邦夫・室田 隆,1991,北海道大夕張地域の白亜系の層序と石灰質微化石年代.地質学雑誌,97, 507-527.
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