きもちわるいほどにしましま
北檜山 鵜泊の縞状ホルンフェルス
せたな町瀬棚区鵜泊では片麻岩状のホルンフェルスを観察できる.鵜泊漁港の南側には,このホルンフェルスの巨大な転石が転がっている.遠目ではわかりにくいが,近づいてみるとクネクネとうねる白黒の縞模様が気持ち悪い.まるで無数の蛇が蜷局を巻いているようでもある.鵜泊のホルンフェルスは,砂岩を原岩とする石英を主体とする白色部と,泥岩を原岩とする黒雲母を主体とする黒色部の互層である.またこの他に,角閃石・ざくろ石・電気石などが認められる.
「ホルンフェルス」とは,地下において高温の熱源に接触し続けてたために変成した岩石(接触変成岩)である.一般的に,原岩が堆積岩の場合,石英や長石,黒雲母の他,菫青石・紅柱石・珪線石・ざくろ石・電気石などの高温かつ中〜低圧で安定なアルミナ鉱物が形成される.この変成作用の熱源は,すぐ南の垂水岬以南に分布する巨大な塊状花崗閃緑岩体を形成したマグマによるものであろう.
既存の指定など
狩場茂津多道立自然公園
所在地
せたな町 北檜山 鵜泊
リンク
参考文献
地学団体研究会道南班 編(2002)地質あんない 道南の自然を歩く[改訂版].282p.
北海道開発庁(1969)5万分の1地質図幅「瀬棚(札幌-57)」および同説明書.48p.
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