ゴルジュ地形と苔のじゅうたん
樽前ガロー
樽前山は支笏カルデラの南東端に噴火した火山で,約1,500年の休止期を挟んで1667年のプリニー式噴火(噴煙柱と火砕流を伴う爆発的噴火:Ta-b)から歴史時代の活動期に入った.この歴史時代の火砕流は主に南東側に流下した.
樽前川はこの時期の火砕流の分布域を流れていて,流路は,深く火砕流台地を削っている.この函状の部分が樽前ガローである.
「ガロー」というのは東北地方の方言で,「崖の間を川が流れる場所」という意味だという.
既存の指定など
苫小牧市自然環境保全地区(1979年5月10日指定:8.6ha)
所在地
苫小牧市 樽前
参考文献
苫小牧市(2001)樽前山火山防災マップ.
中川光弘,平賀直人,古堅千絵,古川竜太(2004) 西南北海道,樽前火山歴史時代噴火活動における成層マグマ溜りの形成とその進化:岩石学的手法を用いた中長期噴火予測にむけて.火山爆発のダイナミックス,文部科学省科学研究費特定領域研究(領域番号422)研究成果報告書(平成15年度),338-351.