縄文人のゴミ処理場
美々貝塚
千歳から苫小牧にかけての低地帯には貝塚が方々で見つかっているが,その代表的なものがこの美々貝塚である.貝塚はそのほとんどがヤマトシジミの殻から出来ているが,そのほかにカキ・アサリなども見られる.量は極めて少ないがエゾシカやトドの骨,さらには魚の骨も見つかっており,当時の人間の食生活や行動を推測することができる.
貝塚の年代は,上下に挟まれる樽前テフラの年代(写真1)から,約6000年前とされており,前期縄文時代のものである.この時期,縄文海進により海水準は現在より数mほど高かったとされており,現在の海岸線から十数km内陸部にある貝塚は,当時の海岸線の小高い平坦面に作られた集落の“ゴミ捨て場”ということになる.
美々貝塚は,発掘された貝塚の上に保存施設が作られており(写真2),貝塚の発掘断面がそのまま展示されている.施設の前には小さな広場が作られており,千歳市教育委員会の設置した説明パネルがある(写真3).
保存施設は普段は施錠されており,貝塚駐車場の横にある環境センター(ゴミ処理場)の受付事務所内で鍵の受け取りと記帳をする必要がある.見学の可能な期間は5/1~11/30の9:00~16:00.日曜日は閉まっているので注意されたい
所在地
千歳市 美々
参考文献
参考文献:未入力